病児保育室の現状について(社会的ニーズは高く仕組みで解決を) | 大浜ようすけ – 大阪維新の会 枚方市議会議員
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病児保育室の現状について(社会的ニーズは高く仕組みで解決を)

本日は病児保育に関するオンラインセミナー兼意見交換会参加。
主催は株式会社issuesさん。
同社は市民の皆さんの声を直接政治家に届けて政策作りに反映をさせるということをコンセプトにサービス展開をされており私も活用してしています。
https://corp.the-issues.jp/

■大浜のトピックページ(トピックは3つまで上げております)
https://the-issues.jp/politician/profile/TGsqbYdbIIhciyje6EMFuTJdYW22
→是非とも賛否やご意見いただければ幸いです。

さて今回は私も以前より改善をしたいと考えている病児保育に関する内容で気づきも多かったです。
備忘録的にブログにもアップいたします。
こちら以前のブログです(決算時に扱った内容で表面的ですが)

■病児保育とは

病児保育とは子どもが病気の際に自宅での保育が困難な場合に、病院や保育所などにおいて一時保育をしてくれるというサービスです。
枚方市には4つの拠点がありこれは近隣市の中では多い方。https://www.city.hirakata.osaka.jp/kosodate/0000011186.html
急な仕事で休めない人も多いと思いますし、サービスは非常に意義が高いものだと思いますが実は認知度が低いことは改善点の1つです。

また業界としても課題は多くあります。

■病児保育の課題について

ここに記載をするのは本市の課題というよりは業界全体の課題です。
本市にも近いことは当てはまるとは思いますが、もう少し調査が必要なため総論を記載します。

1.施設側が儲かりにくい
→病院併設型が5割を占める病児保育ですが、院内に隔離ができる部屋を確保して、人員(保育士や看護師)確保したり、食事の用意(弁当持参も多いが)、光熱費等の維持管理費などコストが重い。
また月齢や症状、配慮の必要性などお子様による対応に差があることも難易度をあげている。
※全国の6~7割の病児保育施設が赤字とも言われています。
ここは私の勉強不足ですが、施設形態や規模などで変わってくるのかなどは興味があります。

また病院併設型の場合は保育士、保育園併設型だと看護師を独自採用を行う場合があります。
病児保育の保育士の場合は保育園勤務よりも給与が低いことが一般的なため採用はかなりハードルが高い可能性があります。(ただし保育園よりも対応児童数は少なく、医師も近くにいるため負担は少ないと言われます)

2.利用ハードルが高い
→病児保育は医師からの診断が必須です。基本的にお子様の保育園への登園判断は前夜~当日朝に保護者がすると思います。ただ、多くの施設では電話予約しかなく9時(早くて8時)に予約の電話を入れ、診察を受けるとなるとかなり工数もかかり結局は仕事も半日休むことになる。
また利用料は市内だと2000円/日が相場でお子様の状況によっては3日程度利用されることもありそうなると6000円かかる。ここの経済的負担も決して低くはないと思います。
また地域によっては近隣に施設がないため送迎困難者が出てしまったり、自分の住んでいる市にない場合は隣の市に行く必要がある人もいる(一般的に市外在住者は6000円/日の利用料)。

3.煩雑なやり取りが多い
→電話予約が多いのですが、満室であっても電話をしないとわからないなどの煩雑さが多い。
施設側は当日キャンセルの対応やそれに伴う繰り上げの受け入れ対応などかなり忙しい。

一方で潜在的ニーズがある病児保育ですので市民の皆さまにとってより活用しやすいサービスにしていくことやサービス提供者である施設側も慈善事業にならないよう工夫をする必要があります。

基本的な病児保育のビジネスモデルについては以下の通りです。
〇ベースの委託料金:病児保育をやると申請をすればもらえる金額
〇利用者加算:利用者を受け入れることによって発生する加算金額

上記のようなモデルですが、クリニック(入院できるベッドが20床未満のいわゆる町のお医者さん)さんでは基本外来の診療報酬を主に事業をされます。
病児保育を行うとすればそこに新たな人材確保をしていくことになりますので委託料などだけでは中々プラスを発生させることが難しいというのが現状です。

逆に言えばその中で病児保育を提供してくださっている施設、クリニックの方は大変貴重な存在です。

■病児保育事業のトレンド

〇システムのDX化及び市内事業者のシステム統一化
→前回の決算質疑の際にも話を出していますが、「あずかるこちゃん」というシステムを自治体が導入しているというケースは出ています。今回のセミナーでも開発会社のグッドバトン社さんが登壇されていました。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000031.000033823.html

〇無償化の実現/送迎サービスの開始
→関西ですと西宮市などが病児保育無償化を実現されているようです。
また送迎サービスを新潟市などは行っており、地域的に近くに病児保育施設がない方でも安心して利用できるような仕組みをお持ちの自治体も出てきているようです。
※個人的には無償化を行うとしても利用する基準の明確化は必要かもしれないと考えています。
利用者数が増大してしまい本当に対応が必要な方が埋もれてしまうことがないようにバランスを持つイメージ。

■大浜の考え

今回の勉強会や意見交換会に参加することで若干考えがブラッシュアップされた部分もありますが・・

〇保護者目線
・24時間空き状況がわかり、予約ができるシステムが欲しい
・通常の送り迎えとほぼ同等の負担で預けたい
・利用料金が気になる
※優先順位が高い順のイメージで記載してみました。

施設運営側目線
・通常の診療に影響がなくスムーズに対応をしていきたい
・受け入れをしてあげたいもののコストがかかることが苦しい
・保育士等の人材確保がかなり厳しい
※優先順位が高い順のイメージで記載してみました。


かなり厳しい道のりかも知れませんが、利用したい方が気軽に利用できるような仕組みづくりに加えて、受け入れをしてくださる施設側が(コスト等に)苦しむことのないような仕組みを考えていく必要があると思います。

今後、実際の施設運営されている皆さんや他自治体さんなどの調査研究も行ってまいります。
枚方市で安心して子育てができる環境づくりに継続して取り組んで参ります。

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